脳卒中後の後遺症で多いのが注意障害、
ほぼ全ての方に見られると言っても
過言ではないと思います
検査で選択性注意障害があると分かっても
機能訓練では
視覚性抹消課題（キャンセレーション）
ばかりしている…
そんな方が多いのではないでしょうか
本記事では、
毎日アプリサーフィンをする私が
注意障害の概要を説明した後に
機能訓練で使える無料アプリを紹介します
本記事を読んで
マンネリ化した機能訓練から
脱却していただければ幸いです
ぜひ最後までご覧ください
100枚コイン
絵文字探し
毎日の脳トレーニング
脳トレ - 注意力ゲーム
大人の脳トレ 瞬発力をあげろ！
選択性注意能力の説明と観察所見
アプリを紹介する前に、
選択性注意能力とは何かを確認します
アプリ内容を先に知りたい方は
目次からジャンプできます
選択性注意障害は
「ノイズを気にせずに物事に注目する力」
書籍では、下記のように書いてあります。
Q &Aでひも解く高次脳機能障害 （医歯薬出版株式会社）
外界からの情報（刺激）から、
特定のものへ
注意を向ける機能。
この機能は
スポットライトのような
役割を果たす
と例えられる。
この機能が失われると、
注意が散漫な状態になる。
そのため、
物事をきちんと判断
できなくなったり、
ボーッとした印象を
与えるようになる。
あるいは、
周囲に存在する
関係ない刺激に
反応してしまい、
あちこちに
注意を移してしまう。
選択性注意能力を
【外界からのノイズに反応せず、
見つけたい物を見て、
聴きたいことを聴く能力】
と考えると、
下の図で示すことができます。
（長さは時間を現しています）
生活場面で観察される
選択性注意障害の例
選択性注意能力が低下すると、
生活場面にて、
・買い物で目的のものを探せない
・探すのに時間がかかる
・料理中に醤油を探し回り、
調理に手間取る
・騒がしい所では
人の話を集中して聞けない
などが起こりえます。
これらが観察された場合には、
選択性注意障害の可能性があります。
選択性注意障害のリハビリポイント3つ
選択性注意障害がある患者様の
目指す姿として、
ノイズがある中から適した物を
素早く見つけることができる
が挙げられます。
難易度調整のポイントは
以下の三つです
1 ターゲットを阻害するノイズの量
2 ターゲットとノイズの類似性
3 処理完了までの制限時間
1 ノイズの個数は多ければ
ターゲットを見つけにくくなり、
難易度が高くなります。
2 ノイズとターゲットの
類似性が高いと
見分けが付きにくくなり、
難易度は高くなります。
3 処理完了までの
制限時間が短いほど
素早く見つける能力が必要になり
難易度が高い課題になります。
これらを調整することで、
課題の難易度調整が可能です。
プリント課題だと難しいですが、
アプリだと調整が容易です。
選択性注意障害に使えるおすすめ無料アプリ
１００枚コイン
100枚コイン
- 四種の硬貨を正しいエリアに
移動させるゲーム - ノイズの調整…50枚と100枚
- 類似性…ほぼなし
（硬貨が丸いが色は異なる） - 制限時間…なし
絵文字探し
絵文字探し
- 中央のイラストを周辺から選択
- ノイズの調整…可能
（3✖︎3、5✖︎5、7✖︎7、9✖︎9） - 類似性…あり
（高レベルでは似た絵文字多） - 制限時間整…なし
毎日の脳トレーニング
毎日の脳トレーニング
- THE 視覚性抹消課題
- ノイズの調整…なし
- 類似性…微妙にあり
- 制限時間…なし
- 簡易版TMT
- ノイズの調整…可能
（レベルで変動） - 類似性…なし
- 制限時間…なし
脳トレ-注意力ゲーム-
脳トレ – 注意力ゲーム
- 多様な図形から仲間外れを選ぶ
- ノイズの調整…あり
（レベルは1〜10まで） - 類似性…あり
- 制限時間…なし
大人の脳トレ
大人の脳トレ 瞬発力をあげろ！
- ハイレベルアプリ！！！
1秒で背景と同じ色を選ぶ
健常者でも難しい - ノイズ個数の調整…なし（４色のみ）
- 類似性…なし
- 制限時間…あり（１秒）
覚醒度の低下などでも選択性注意障害は起こり得る
今回は、
選択性注意障害に使える
無料アプリを紹介しました。
一つ補足しておきたいのは、
選択性注意障害ような所見が
見られたとしても
それは、
注意障害ではない可能性もある
ということです。
注意障害や高次脳機能障害について
さらに学びたい方は、
こちらも参考にされてください。
高次脳機能障害者支援の手引き 改訂第2版
ここまで読んでくださり、
ありがとうございました。
コメント