喚語速度を上げる
RISPって訓練があるの?
最近話題のリハビリだね!
会話時の喚語困難軽減のために
喚語速度を向上させる訓練法だよ
デジタル教材じゃないと、
呼称を速くするのって
難しくない?
RISP訓練ができる
無料アプリがあるよ
紹介するね!
RISPとは、
失語症者の喚語速度を向上させ、
会話への汎化を目指す訓練法
プログラム開始時は3秒で呼称を行うが、
終了時には1秒での呼称を目指す。
近年、失語症のリハビリは、
聴覚的理解・呼称の両者共に
処理速度も重要であるとの考えが
広まっています。
喚語速度の向上で、会話時の喚語困難が
改善する可能性が示唆されています。
本記事では、
論文を元に訓練方法の紹介し、
アプリやパワポを使った
手軽な訓練法も
提案させていただきます。
それでは、どうぞ!!
RISP訓練の紹介
具体的にRISP訓練を
文献を交えながら紹介していきます!
RISP法の文献は英国と日本にある
RISP法は、英国の
「Time for a quick word? The striking benefits of training speed and accuracy of word retrieval in post-stroke aphasia」
という論文に記載されています。
RISPはRepeated, Increasingly-Speeded Productionの略です。
直訳は、
「繰り返す中でどんどん速く発話する」
となります。
リハノメの動画内にて、
中村先生も本文献を紹介されていました。
RISP法の実施手順(説明)
文献を提示しながら具体的な訓練方法を紹介します。
先ほど紹介した
「Time for a quick word? The striking benefits of training speed and accuracy of word retrieval in post-stroke aphasia」
に示されているRISPの訓練手順を
下記に引用します。
要約すると、以下のような手順となります
\RISPの具体的実施手順/
RISP法の実施手順(動画)
文字だけではイメージしにくいと思います。
RISP訓練をパワポで作ってみました
\3.0秒ver.(訓練開始時)/
\1.0秒ver.(訓練終了時)/
RISP法は、パワポなどを用いて、制限時間を意識して呼称をしていただく訓練法
失語症者に伝えずに、潜時を短くしていき、
自然と喚語速度を早めていきます。
潜時は約0.5秒ずつ短くしていくので、
失語症者は気付きません。
本格的なRISP法ができるPowerPoint教材
/ | 金額 | 道具 | 手順 | 効果 |
---|---|---|---|---|
有料 | 買い切り 980円 | PC パワポ | 文献通り | 期待できる |
無料 | 0円 | iPad | 潜時が異なる | 不明 |
無料アプリでのRISP法の詳細は
次の項目で紹介します
お金がかからない無料RISP法ですが、
文献と全く同じやり方では施行できません
具体的には、
潜時の時間の調整が
細やかにできないのです
そのため、
無料RISP法は
気軽にできますが、
効果があるかどうかは不明です
文献通りのRISP法を行いたい方や
iPadを持っていない方向けに
文献を完全に再現した
PowerPointの教材を作成しました。
有料ではありますが、
こちらからダウンロード可能です
\返金保証あり/
仮RISP法ができるアプリ紹介
無料で
RISP訓練ぽいことができる
アプリを紹介します。
ただし、
原著論文とは差異があるので、
注意が必要です。
RISP法に使えるアプリ【WordHolic!】
自分で作る単語帳 WordHolic!開発元:Langholic Ltd.無料
【アプリ特徴】
✅自身で絵カードを作成すれば、
呼称訓練ができる
(他者が作成した絵カード集もパスワードを入力すればすぐに使用可能)
✅イラスト提示 → 一定時間経過 → 文字+音声でAIが解答
✅一定時間は5段階で変更可能
✅完全無料で使用可能
⚠️RISPとの違いは、
・潜時時間が若干異なる!
・ブザーが鳴らない!
アプリを実際に使用している動画
実際に使用すると動画のようになります!
⬇️レベル2:イラスト提示時間4秒
⬇️レベル3:イラスト提示時間2.5秒
提示時間を変えると、音声の速度にも影響が出ます(笑
RISP法をアプリで行う際の注意点
アプリでRISP法を使う際の注意点は下記の通りです。
アプリインストール後、絵カード作成が必要
本アプリは、自己学習の単語帳アプリです。
アプリをインストールしても、絵カードは入っていません。
絵カード集を作成する方法は二種類であります。
① 自身で作成する
② 他者が作った絵カード集のコードを
教えてもらいアプリにコード入力する
DMをくだされば、
絵カード集のコードを教えます
興味のある方はぜひご連絡ください!
本家RISP法とは、潜時が異なる
原著論文のRISP法は、
3秒、2.5秒、2秒、1.6秒、1.3秒、1秒と
0.3〜0.5秒ずつ短くなっていきます。
しかし、
アプリを使うと、
5.5秒、4秒、2.5秒、1秒と
潜時が約1.5秒ずつ短くなってしまいます。
そのため、最終的に1秒での呼称が可能になるかどうか、
会話場面での汎化があるかどうかは不明です
まとめ
今回は、RISP法の紹介とアプリを使った簡易RISPを提案させていただきました。
訓練では、喚語の正答率と喚語速度も重要です。
色々な引き出しを持って臨床に励んでいきましょう。
なお、RISP訓練法をより詳しく知りたい方は
こちらをどうぞ
リハノメはST領域の動画も多数あります。
まだ登録していない方は、
まずは1ヶ月980円のお試しから始めてみてください。
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